ヴァイオレットエバーガーデン
観てみました。
調べるとやはりつまらないという評価も目立つこの作品。1話から13話まで観た率直な感想は、わたしも大半のマイナス評価に同意せざるを得ない。
愛してる、を知りたいということでドールになるヴァイオレットですが。
1話冒頭、露店で売られているエメラルドを見て、この色は少佐の瞳の色と同じですとヴァイオレット。
もう愛に触れている、というのはこれを見ただけでわかるものを、13話中にこのやりとりを頻出させてしまうのは、なんというか巧くない。
やるとしたら1話と13話のみの挟み込みの方がよかった。話の中でヴァイオレットがそのエメラルドを大切にしている表現が要所にあればそれだけで充分に通じる。
愛してる、きれい、美しい、楽しい、悲しいあらゆる感情の名前を、ただ知らないだけなのだから。この気持ちはなんというのですか、というスタンスなのであれば、感情を持たない少女というスタートはほんとによくないと思った。
戦争の話と兵士だったヴァイオレットと、自動手記人形としてのヴァイオレット、ワンクールしかないのにこんなに要素がパンパンじゃさすがにすべてが底浅くなっても仕方ないとは思う。
だからこそ学校のくだりや彗星の話はカットしてもっと10話くらいかけてヴァイオレットの兵士の話を描いてほしかった。
1話の目覚めるシーンを最終話に持っていき、愛してると少佐が言ったその意味を知るために自動手記人形を目指すところで終わる。ヴァイオレットの心の成長という意味でこの作品を持ってくるのであれば、二期も見込んで大作にしていくべきだったのでは。
あとね、軍隊の報告書風に手紙を代筆してお客さんを怒らせたり学校を卒業させてもらえなかったヴァイオレットが、いきなり次の話でいい手紙を書けるようになってるのが、ほんとに唖然。書けるようになったきっかけは、あれでいいんだけどその一通だけでそれからずっといい手紙をかけるようになる、っていうのはちょっと…。そこも描きたいなら話数を割かないといけない。
なぜ兵士となり武器となるのか、を描きたいのか
手紙の代筆を通して成長する様を描きたいのか
もうわけわかんなくて全部半端で、それを画面の良さだけでもってったって印象。
作画はほんとにいいんだ…
それにつられるとなんとなくいい作品だったんじゃないか、と思うんだろうか。
小説の方読んでないのでそっちは読んでみようかな…